『顔の歪み』と頭蓋骨調整、そして健康

こんにちは!
ナチュラルメディカル高崎 院長の福田歩です。

昨晩、たまたま自撮りをしたら
自分の顔がかなり歪んでいたので、
イスに座ってセルフで頭蓋骨調整をしてみました。

人間の成人の頭蓋骨は28個の骨が組み合わさってできています。
けっしてヘルメットのような1枚板ではないので、
さまざまな原因で歪むことがあります。

頭蓋骨が歪むと、顔の造作が歪むだけではなく
体の機能、つまり健康にも影響します。

昨晩のヒゲののびた私の顔でお目汚しですが(汗)
Before/ After の写真です。

違いがわかりますか?

顔の歪みセルフ施術 Before / After

次に、違いのポイントがわかるように
写真に補助線を入れてみました。

鼻筋、左右の鼻の穴の大きさ、唇の形、目の高さや大きさ、
そして耳の張り出し。

補助線入り

どうですか?
頭蓋骨の歪みを整えると、だいぶ顔が変わりませんか?

左右の目の高さや、耳の張り出しの左右差がまだ残っていますが、
そこはセルフでやっているのでご愛嬌。

イスに座って、目を閉じて
指先の感覚だけで整えています。

本来なら、クライアントさんに施術台に寝ていただいて
リラックスした状態で頭蓋骨を動かしていきます。
イスに座っていると、どうしても姿勢を維持するための筋肉に力が入ってしまうので動かしにくいのです。

頭蓋骨がズレる理由

頭蓋骨がズレる理由はいろいろ考えられます。

私は最近、右下の奥歯の銀歯が取れてしまって、
新たに噛み合わせの型取りをしてもらって
新しい銀歯を入れてもらいました。

しかし新しい銀歯は厚みがありすぎて(高すぎて)
今度は左の奥歯が接触しなくなってしまいました。

結局、1週間後に
高すぎた厚みの分、右上の自分の歯を削ることになり、
今は左右の奥歯で噛めています。

この、左で噛めなかった1週間が
もしかしたら頭蓋骨の歪みの原因だったのかもしれません。

そんなに頻繁に自分の顔なんてチェックしないので
本当はいつズレたのかはわかりませんが......。

ただ、悪い噛み合わせ、交通事故の衝撃、氷を噛む、食いしばり
などで頭蓋骨はズレる可能性があります。

逆に、歯医者さんで噛み合わせの型をとる前に
頭蓋骨のズレをなくしておけば、
その後ずっと快適に過ごせるかもしれません。

頭蓋骨のズレと健康

さて、顔の造作だけでなく、健康面にも触れておきます。

頭蓋骨は28個の骨からできていますが、
その中心に蝶形骨(図のみどり色)があります。

左の図、バタフライの形が見えますか?

みどり色が蝶形骨 (左)蝶形骨以外を半透明に (中央)正面から (右)横から

鼻の2対の骨と後頭骨を除く全ての骨が
蝶形骨に接しています。

ですから、頭蓋骨がズレているということは
蝶形骨のポジションもズレているということになります。

では、なぜ蝶形骨にこだわるのでしょう?


下の絵を見てください。
みどり色で示した蝶形骨の上のくぼみに
小さな豆のような『脳下垂体』が収まっていて、
その周りを血管が取り囲んでいます。

脳下垂体は血液中のあらゆるホルモンの濃度を
常にモニターして、調節する司令塔です。

たとえば血糖値、体温、痛み、水分バランスなど
全身のさまざまな機能が脳下垂体によって調節されています。

脳下垂体の「器」である蝶形骨がズレることで
司令塔の機能がはたらきにくくなると考えれば
頭蓋骨調整の重要性がわかっていただけるでしょうか?

頭蓋骨のズレは単に顔の造作だけではなく
健康にも影響するのです!!

ここまで来たら、ついでにもう1段階深く
カラダのことをご紹介します。

脳と並んでたくさんの神経細胞が存在する器官が腸です。
腸は『第二の脳』と言われています。

進化の歴史で言えば、
脳より腸のほうがセンパイです。
ナマコなど、腸だけの生き物ですが、神経を持っています。

そんな2つのブレイン(脳)が、
自律神経系、ホルモン(内分泌系)、免疫系という

複雑なネットワークを介して互いに連絡をとりあっているのです。

これを『腸脳相関』と言います。

腸脳相関;脳と腸(第二の脳)は自律神経・ホルモン・免疫を介した複雑なネットワークで会話している

ということは、頭蓋骨調整でホルモンを整えることで
自律神経や免疫にも良い影響をもたらすことができるかもしれません

私(院長)は分子生物学分野の博士で、
以前は製薬会社で研究していました。
その立場からすると「かもしれない」というのは心苦しいのですが......。

腸脳相関に関する論文は多くあります。
少しずつ科学的な理解が進んでいますが、
その全容はまだまだ未解明です。

つまり、「頭蓋骨調整をしたら、ここがこうなって〇〇症が改善する」
といった具体的なメカニズムは説明できません。
(薬が承認されるためにはメカニズムの説明が必要です)

ですから、整体師としては目の前のクライアントさんを
症状名や病名に分類して見ません

詳細を解明しようとするのが科学者。
科学に基づいて薬を作るのが製薬会社。
科学に基づいた薬などを用いて治療するのが医者。
つまり、医療は科学的に未解明の領域には手を出しません。

整体師の仕事は整えることです。
カラダが歪んで本来の機能がうまく働かないのなら、
それを整えることで体に備わった本来の機能が
発揮できるようにします。

ズレた頭蓋骨を整えれば、腸脳相関が正常に働いて
結果として症状が消えることが期待できます。

その過程の科学は未解明でも
安全で、良い結果が得られるなら良しという立場
です。

カイロプラクティック(整体)の本には、
“糖尿病の人は側頭骨がズレていることが多い” と書かれています。

最近も、自宅療養中のため出張施術をしているクライアントさんに
頭蓋骨調整をしたところ
「血糖値と、腎臓の数値が改善した」
とご報告をいただきました。

頭蓋骨調整をしたら、

・アトピーが軽くなった

・頭痛薬を飲まなくて済むようになった

・眠れるようになった

などの嬉しいご報告をいただいています。

何が起こっているのか、科学の詳細は不明ですが、
頭蓋骨調整をすると腸脳相関が正常化して、
ご本人の体にそなわった『復元力』『自然治癒力』が働くのだと考えています。

腸脳相関は、本当は『脳-腸-腸内細菌 相関』なので
施術だけでなく食事指導も大切なのですが、
食事と腸内細菌については、また別の機会に書こうと思います。